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Bo peep の NY

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クリスマスにちなんだ絵画 The Nativity

今日はクリスマスイヴ。クリスチャン国家でない日本ですが、クリスマスは盛大で日本の各都市も美しくクリスマスの飾りつけされている時期ですね。こちらはクリスマスツリーは年明け六日頃まで宗教上の意味、宗教上に関係ない慣習も含めて飾りっぱなしで、そうゆう意味では日本の方がクリスマスツリーを片付け、新年の用意と更に多忙を極めると憶測します。

↓大好きな画家Petrus Christusは15世紀のフレミッシュ画家。日本ではルネッサンス画家といえばイタリアが主流の印象ですが、ノーザンルネッサンスと呼ばれるフレミッシュ画家はイタリア勝るとも劣らない素晴らしさ。

以前こちらで紹介した絵画はクリスマス後の絵画。羊飼いがキリスト誕生を祝福した訪問後、Magiがキリスト生誕を祝った訪問日。ガレットデロワを食べる公現祭Epiphany,1/6日の絵画で英語表題はThe Adoration of the Magiと言われています。
Petrus ChristusのThe Nativity美しい色が印象的↓
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↑一方クリスマス、イエスキリスト様の生誕を描いた絵画を英語表題ではThe Nativityといい多くの画家が描いた題材です。ナショナルギャラリーオブアートワシントンDCはアメリカ合衆国で唯一ダヴィンチの絵画を所持している事でも有名ですが、エルミタージュ美術館から多くの大作(ヤンファンアイク等等)を購入し素晴らしい名画の数々を無料で見学できる、北米で一番好きな美術館。ワシントンDC訪問の際、美術鑑賞に興味があれば見逃せない場所です。

この時点ではナショナルギャラリーオブアートワシントンDCのGallery 39に展示されているThe Nativity。同室に現時点ではヤンファンアイクの有名なThe Annunciationも展示されています。
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by Upstate11 | 2016-12-24 23:55 | Bo peep美術手帖

Wild Columbine北米春の花 絵画におけるシンボリズム

森の木陰でドンジャラホイ
という小人さんの歌が聞こえてきそうな彩りの春の花といえば、日本名?山オダマキの親戚にあたる↓を真っ先に想い出す自分。初夏の気配を感じるには幾分肌寒さを感じた五月初め(現在季節は秋の初めと、季節感逆行………)、岩影から可憐な姿を見せるこの赤い花に
しゃんしゃん手拍子、足拍子
と唄った母の美声と一緒に楽しく踊った時間をよび起こすのですが、花を覗いても、もちろん小人さんはいません。
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正式名称Aquilegia canadensis 英語名称Canadian or Canada columbine, Eastern red columbine, Wild columbineは大好きな春の野花です

古くはシェークスピアのハムレットでOphelia(英語的にはオフェリアが近い発音?)が"There 's fennel for you, and Columbines,"とこの花の名前を使用。この美しい花をハムレットでは肯定的に使用していないところが興味深い点(専門家によるとfolly and desertionを提示しているという見解)

Columbinはラテン語で野鳩Doveで花弁がその姿に似ている為、命名されたという説もあります。
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多種多様のcolumbineが世界中に育成していますが、ヨーロッパのColumbineは近所の花と異なり、青紫の神秘的な色。

小人さんとの関連性を全く感じさせないchic(日本ではシック、英語的にはシークでもフランス語が原語なので本来の発音は?)な花で、フランスではメランコリーと呼ばれ神秘的、かつ古くから、多くの宗教画に描かれています。注:北米にも青いColumbineはありますが、ニューヨーク州は分布地域ではないようです。
(写真は↓Wikiフランス語版よりお借りしています)
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↓こちらはフィラデルフィア美術館から
題名 Virgin and Child in a Landscape
The figures are based on Rogier van der Weyden's 'Virgin and Child in a Niche,' in the Museo del Prado, Madrid
画家 Master of the Embroidered Foliage, Netherlandish (active Brussels), active c. 1490 - c. 1520 現在はギャラリー219(2F) Date:c. 1500 Medium:Oil on panel Dimensions:33 x 23 3/4 inches (83.8 x 60.3 cm)
フレミッシュ画家Master of the Embroidered Foliage
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個人的に15世紀のフレミッシュ画家が好み(インターナショナルゴシックも含め)な事もありますが、イタリアルネサンス同様素晴らしいノーザンルネサンスを創作したこの時代の画家達の作品は魅力的。

題材は赤ん坊のキリスト様と母親マリア様と宗教画の常で、この時代重ね重ね描かれている題材ですが、背景、花や、動物等が微妙に異なっている点も多くの絵画を鑑賞していると気づく点。その中で山鳩、ラテン名columbineはDove=クリスチャンの象徴三位一体のholy spritを暗示する為この時代の多くの絵画に登場する花です。

自分はクリスチャンではない為、宗教画を美術品としての美しさとその絵画が担っている時代背景や歴史的観点により興味がありますが、西洋画の鑑賞にあたっては、その宗教観を無視して絵画鑑賞する事は不可能で美術を通してその宗教観を学んでいます。が、

東洋人の自分には西洋の人々が哲学的、美術的、政治的、科学的、歴史的、建築、生活様式等にクリスチャ二ティなしでその文化を語れない点が不思議でもあり興味深い点。

クリスチャ二ティは三位一体=トリニティ=数字の3に因果関係がありこの美しい青い花の葉がその数を象徴しているという解釈や聖母マリア様のsorrow(悲しみ)を示唆しているという事で多くの宗教画に見る事ができる花です。
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by Upstate11 | 2016-09-07 17:45 | 野花

150年おめでとう Alice in wonderlandとアフタヌーンティー Morgan Library美術館

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昨年の話しですが不思議の国のアリス150周年記念で開催された展示。昨年は英国訪問予定だった為、アリスの展示を含め色々楽しみにしていたことが、種々の理由で行けなくなり、アリスの展示だけでもとマンハッタンに足を運びました。

訪問は金曜日で夜7時から無料展示となりますが、時間節約の為、有料時間訪問でしたが、入場の際、学生と教育者関係者に割引がある事を知りました。何事も流動的なNYで現在も継続しているか不明ですが(何故かホームページに記載なし)、学生さんが物価の高いマンハッタンを旅行する際、尋ねて損はないと思います。金曜夜開館のメトロポリタン美術館へも行きたかった為、アリス鑑賞後、腹ごしらえにアフタヌーンティーもいただいてみました。

アフタヌーンティーの時間帯記載がなかった為、cafe案内の方に尋ねるも、わからないとの返答でちょっと驚きましたが、運よく厨房から支配人らしき?人が出てきて時間制約なしとの事で、着席。アフタヌーンティー途中、数人の訪問者が案内係りがいない為帰ってしまったのを目にしたりと、少々印象は悪かったのですが、給仕して下さった方が気のつく方で、嫌な印象を相殺してくれました。
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訪問時は1人18ドル(お茶を含む)で、一休みに丁度よい量。サンドウィッチは少々ぱさつき気味でしたが、スコーンは想像より美味しいスコーンでした。食事やキャフェ利用では入場料を支払う必要がない為、展示に興味がない方や観光客にも一休みとして利用できる印象。(現在のメニューではThe Morganティーは21ドルに)
観光客の方には立地(JFK空港へのロングアイランド鉄道、ペンステーション近く)と時間制限がない事、マンハッタン価格としてはお買い得価格な事で使用しやすいと憶測します
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↓使用したことはありませんが、お洒落な印象。スペシャルオファーが1月31日までのブランチにあるようですね Join the Morgan Dining Room for 20% off weekend brunch now through January 31
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↓お土産店では、アリスの日記帳を購入。店員の方が親切で店内は色々興味深い本がありました。
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後ろの包装紙は20年程昔?イギリスで購入
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ホームページより
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ルイスキャロル自身のイラストも見ることができました。便利な時代でBritish libraryこちらで作者の挿絵による原本を読むことができます。イラストレーターの John Tennielのアリスの挿絵があまりにもピッタリしていますが、ルイスキャロルもなかなかチャーミングなイラストです。作者とTennielのイラストの比較をこちらでも見ることができます。モーガンライブラリー美術館のホームページは見応えがありよくできていると思うので、興味があればお勧めです。
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色失敗⁉︎ティムバートン映画のアリスはがっかりでしたが、視覚的には楽しめました。↓アリスがどことなく映画のポスター影響を受けているような……
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The Morgan Library & Museum
225 Madison Avenue at 36th Street, New York, NY 10016
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by Upstate11 | 2016-01-18 22:45 | Bo peep美術手帖

メトロポリタン美術館案内 その2 クリスマスバージョン1Adoration of the Magi東方三博士の礼拝

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年末、クリスマスと12月はどうしても気ぜわしい日々ですが、今日もありがたい事に雪なく、妙に暖かく、日中外気温5度と、12月とは思えない一日でした。そんな暖冬のNY州でマンハッタンは更に暖かく、アップステートでは霜取りした朝にマンハッタンではジャケットの必要性なしだったり。

街はクリスマス色でしたが空気は秋でした。

この時期メトロポリタン美術館にお目見えするこちらのクリスマスツリー↑期間限定ですが、ガレットデロワをいただく公現祭まで飾ってある為、機会があれば美術館でもクリスマスの雰囲気を楽しめます。昨年のガレットデロワと公現祭Epiphanyの関係はこちらに。
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クリスマスは宗教色強い行事ですが、クリスチャンに関係のない国々もこの日を祝い楽しむ現代。クリスチャンでなくともクリスマスツリーや賛美歌は暗く寒い日々に彩りを添えてくれるように思うのですが、ヨーロッパ、北米の文化はクリスチャニティChristianityなくしては語れず、未だにPaul等、一般人名もクリスチャンの聖人名から引き継がれていたりする点、常々興味深く感じています。このクリスマスツリーが飾ってある部屋は以前こちらで紹介していますがgallery305。ツリー後方にある門(スクリーン)はスペインのValladolid Cathedral(日本名バリャドリッド大聖堂)からです。

Christmas Tree and Neapolitan Baroque Crèche
November 24, 2015–January 6, 2016まで展示。


クリスマスツリーが飾られているギャラリー305は時代背景的に宗教的な作品展示が多く、個人的に15世紀のフレミッシュ画家や14〜15世紀のイタリア、ドイツ画家、ゴッシック等に興味がある為、よく鑑賞する場所です。絵画の好みは人それぞれですが、自分の場合はシャガール、カンディンスキー(比較的現代)が好きだった幼少期から年を重ねるにつれ、ヤンファンアイクやビザンチンと懐古主義?に。もちろんボッシュ、ブルーゲルその他色々好きな絵画は沢山あります。

周知の方も多いと思いますが、イエス様の誕生を描いた絵をThe Nativityといい、(日本語ではキリストの降誕というのですね)ジーザス(イエス様)が誕生したこの日をクリスマスといいますが、現時点でイエス様はこの日に誕生していない説が強いようです。が、古代の事柄で、確証は曖昧であってしかりという個人的見解。
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以前紹介したBosch(ボッシュ、ボス)↑のAdoration of the Magiは正確にはクリスマス当日12月25日ではなく1月6日で(宗派によってこの日の解釈が若干違う場合もありえるようですが)、クリスマス時期の一部として多くの画家によって描かれています。個人的にこの時代の絵画鑑賞が好きな理由は幾つかありますが、多くの画家が同じ事柄を描いている為、技術、色彩、絵画の雰囲気、歴史的背景等を同等に比較対照できる点も理由の1つ。
(通常ボッシュのこの絵はギャラリー640にありますが今日現在、ホームページを見ると展示されていないような為、もしかすると2016年のボッシュ生誕500年を祝って多くのプロジェクトが出生地で開催されるにともなって持ち出しされているか、何かの他の都合で展示されていない可能性もある為、絶対この絵画を鑑賞したい場合は、訪問どきにホームページがnot on viewかon viewかを確認する方がよいかもしれません。:641に変更されてました12/25現在:)

Adoration of the MaginはThree wise men三人の王様が、12月25日のキリスト生誕を祝った1月6日の訪問場面で、時代や画家によって登場人物は異なりますが通常

Mary:マリア様 イエス様の母親
BabyJesus: 赤ん坊のイエス様
Melkon,Balthasar, and Gaspar(Casparの説有): 三人の賢者 或いは王様
Saint Joseph:イエス様の養父
Donkey and Ox: ロバと牛
その他天使や羊飼いなどなどが絵画中に登場します。

↓はGiottoのThe Adoration of the Magi
画家名: Giotto di Bondone (Florentine, 1266/76–1337)
おおよそ1320年ごろの作品、テンペラ画
サイズ 45.1 x 43.8 cm
Gallery 602
Giottoは有名なイタリアのフレスコ画家です。この絵はthe life of Christの一部で、ボストンのIsabella Stewart Gardner MuseumにあるThe Presentation of the Christ Child in the Templetoもその絵のシリーズの一部とされています。
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↑大きな絵ではありませんが、神聖な雰囲気があり、色使もこの時代ならでは。この絵はFranciscan churchがパトロンだったようですが絵画左上の羊飼い?と思われる2人の人物の服装はFranciscan churchの修道士が纏っていたデザイン(a)
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↑写真の丸で囲ってある部分のshooting star(流れ星)はGiottoの後に追加された星で、この星は賢者達を赤ん坊のイエス様へと導く役割を果たしたのですが、追加された星の左上にもともと描かれた星を見ることができます(b)

通常この絵画では一番年齢の高い賢者が跪いて地面には贈り物王冠(Gold)が描かれています。三人の賢者は三つの贈り物を従えていて、Gold、frankincense,myrrhが描かれているのが常です。

日本のwikiによるとFranciscan の日本語訳は乳香で"東方の三博士がイエス・キリストに捧げた3つの贈り物の中に乳香がある"。myrrhの日本語訳は没薬"聖書にも没薬の記載が多く見られる。 出エジプト記には聖所を清めるための香の調合に没薬が見られる。 東方の三博士がイエス・キリストに捧げた3つの贈り物の中にも没薬がある。 没薬は医師が薬として使用していたことから、これは救世主を象徴しているとされる。 またイエス・キリストの埋葬の場面でも遺体とともに没薬を含む香料が埋葬されたことが記されている。"との記述。


↓はQuentin Metsysフレミッシュ画家でルーブル美術館の有名な絵画"両替商とその妻"が日本で展示され、よく知られている画家と憶測します。丸で囲ってある部分はGold,frankincense,myrrh、3つの贈り物
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日本でも公開された"両替商とその妻"
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太字a,bはHow to read a painting: Harry N Abrams inc publisher参考文献

クリスマスバージョン その2に続く
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by Upstate11 | 2015-12-23 20:35 | Bo peep美術手帖 | Comments(0)

メトロポリタン美術館案内 ハイライトその1

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美術鑑賞が好きな方にとってマンハッタン訪問で見逃せない場所の1つはメトロポリタン美術館かと憶測。とにかく広い美術館で展示物も多岐に渡っているため、もし訪問されるならば、美術鑑賞が好きでも嫌いでもある程度下準備をして行った方がより楽しめると。

観光の場合は他訪問予定色々で、なかなか美術鑑賞の為だけの予定を作る訳にいかないと思いますが、便利な時代でメトロポリタン美術館(アメリカの美術館全体的に思うことですが)はホームページが充実している為、好きな絵画のある展示場所等は確認しておく方が見逃したり、館内で無駄な時間を費やす事がないかと。

自分の記録も含め徐々にメトロポリタン美術館案内記録を残していければと思っています。

日本訪問も果たしたエジプトなどの展示はこちら
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Gallery 131 - The Temple of Dendurは展示場の雰囲気がよい為、エジプト文明に興味があってもなくても見て損はないと↓
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The Medieval Hall (Gallery 305)↓
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European sculpture Gallery 548
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the Castle of Vãlez Blanco, Spain (Gallery 534/535)
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楽器の展示も有名ですねこちらに
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Gallery 528 - French Decorative Artsも素敵です。↓
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Arms and Armorこちらも有名↓
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言うまでもなくFrank Lloyd Wright (Gallery 745) ↓
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アメリカンウィングは見どころ一杯ですが忘れがちなview of the Versailles Palace をあえて (Gallery 735).↓
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こちらアメリカ装飾なども興味深くGallery752
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こちらも有名なAstor Court, Gallery 217
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多岐に渡っての展示があある為、bo peepの部門的展示ハイライトですが、絵画にしても文化にしても自分の興味がある部分を重点として効率良くまわる事がより楽しめる秘訣かと。

こちらは比較的興味の対象を絞る際、利用価値あり。
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by Upstate11 | 2015-08-09 16:00 | 時々よそへ(NY CITY) | Comments(0)

大好きな画家bosch ボッシュ、ボスが日本初上陸三菱一号館美術館 その1

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↑クリックすると大きくなります
(画像"The Garden of Earthly Delightly"はパブリックドメイン プラド美術館)

日本で名前も作品も知らなかったボッシュとの出会いはアメリカ生活を始めて間もなく。
本屋訪問の際、哲学書?経済書・・・内容を記憶しておりませんが、ある本の表紙が美しい色彩とともに掴み所のない時代感覚を纏っている事に、ちょっとした衝撃を受け、
内容よりも表紙の事を知りたく頁をめくると

"The Garden of Earthly Delightly" Boschと小さな記載

名前からドイツ画家だと思いこみ、読み方を夫に聞くも短く、"ボッシュ"と。

それから月日は流れ、ボッシュの作品を知れば知る程、益々Boschボッシュが好きな自分です。大作の多くはプラド美術館所有で、残念な事に、北米では本物を見る機会が少ないボッシュですが、今年は大作保有のプラド美術館から日本の三菱一号美術館にボッシュ初期の作品が初上陸。

私の知っている限りでは、北米のBoschボッシュ、ボス?の絵画はワシントンDC National Gallery of Art、メトロポリタン美術館、イェール大学、フィラデルフィア美術館、個人所有がそれぞれ1点づつ計5件。三菱一号美術館のホームページには"世界で20点しか存在しないボスの日本初公開の真筆など"となっていて、数え方の違いやboschのコピーも多い事で特別厳選しているのかもしれませんが、現時点で大小絵画作品は世界に計20点以上ある認識です。
(もしかするとボッシュのサインがある絵画が20点?ということかもしれません)

今回日本で見ることができる作品Extracting the Stone of Madnessは、宗教色よりも時代の文化背景色が濃い作品で、宗教知識なくともボッシュ特有のウィット溢れる作品を楽しめる事も加味して、絵画愛好家の多い日本でも知名度が上がる予感。(もしかすると、私が知らないだけで、ボッシュの日本知名度が著しく高い事もあり得るのですが)
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メトロポリタン美術館では以前紹介した”The Adoration of the magi“を所有していますが、同様にboschのThe Adoration of the magiはフィラデルフィア美術館でも所有。(フィラデルフィア美術館では2015,July現在通常展示されていません)

↓メトロポリタン美術館The Adoration of the magi(英語題名)
「東方三博士の礼拝」
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↓フィラデルフィア美術館のThe Adoration of the magi
「東方三博士の礼拝」
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↓フィラデルフィア美術館にはプラド美術館所有のThe Adoration of the magi「東方三博士の礼拝」のコピー?もあるようです
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↓プラド美術館のThe Adoration of the magi「東方三博士の礼拝」
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日本での展示は10月からと、反響が楽しみです。三菱一号館美術館を訪問したことはないのですが、ホームページから素敵な雰囲気伝わってきました。大好きなボッシュの作品については引き続き記録していければと思っています。
(メトロポリタン美術館のThe Adoration of the mag写真以外はパブリックドメインと三菱一号美術館ホームページよりExtracting the Stone of Madnessの写真をお借りしました)

三菱一号館美術館開館5周年記念
会  期2015年10月10日(土)~2016年1月31日(日)
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by Upstate11 | 2015-07-09 18:00 | Bo peep美術手帖 | Comments(0)

美術手帖

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単なる美術ノートですがメモから美術記録帳に切り替えたのはいつ頃だったか??メモ紙の記録は紛失しやすい為、美術観賞後の感想、歴史や知識記録にノートを使用。

アメリカの生活を始める際、日本で鑑賞した映画や美術館の写真(絵)付き入場券は処分しましたが、幼少から母と美術館訪問をした楽しい想い出があり、その中で一番印象に残った北海道立美術館カンディースキーと出会ったミュヘン近代美術展(1977年頃と記憶)のみを手元に残しました。

気に入った美術館等の入場券は、写真入れに気に入った展示絵ハガキ等と一緒に↓のように保管。メトロポリタン入場バッチ?ピン?は訪問後美術館に返還していましたが、廃止になると聞いて、記念に数個手元に置きました。フィラデルフィア美術館は、まだ入場バッチが継続されています。
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鑑賞したい絵画をみつけた時や、展示で絵画の説明等を聞いた際、感想や知識等ナドの走り書きを紙きれ保管すると、紛失やみつけづらい事多かった為、メモをノートに事柄別等として貼ってしまう方が、便利かつ合理的。
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美術館の楽しみ方は人それぞれと思いますが、画家や所属している流派のみならず、描いている題材や絵画の時代背景とのかかわり、色使い、モチーフ設置等楽しみ方色々。↓”セントジョージとドランゴン”も数多くの画家が好んで描いた題材で、美術館訪問の際は、気をつけてみるテーマです。
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by Upstate11 | 2014-10-23 20:05 | Bo peep美術手帖

ハイドコレクションのウエッジウッドWedgewoodとミニチュア

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ミニチュア肖像とWedgewoodが大好きです。一階にあるウエッジウッドはJohn Flaxmanの時代。

ウエッジウッド好きな方にはジョンフラックスマンはいわずともがなでしょうが、参考までに18世紀のネオクラシック形式を確立したウエッジウッドですが、フラックスマンなしでその業績はなかったといっても過言でないと思います。英語になりますが、こちらにJohn flaxmanの詳細。同様に英語になりますが、メトロポリタン美術館のこちらにネオクラシックが紹介されています。英国美術館ではウエッジウッドを時代別に鑑賞する機会が豊富ですが、アメリカでは保有しているのかもしれませんが、展示数が英国に比較して案外少なく、ブルックリン美術館のこちらが豊富な展示で知られているようで、自分が間違っていなければ、メトロポリタン美術館よりもフィラデルフィア美術館が通常展示数豊富な印象です。
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↑ハイドコレクションのウエッジウッドはCarl Von Linnaeus(カールフォンリンネ)というスウェーデン生物学者、植物学者のポートレート。この方は哺乳類等、動植物を分類する分類学を成立させた事等でも有名な学者。話は少々脱線で、周知の事でもありますが、生物学者がらみで、Wedgewoodの娘さんは生物学者のチャールズダーウィンの母親で、ダーウインがウエッジウッドと血縁関係にある事は有名です。
The Hyde collection catalogue(ハイドコレクションのカタログ説明より)
In 1775 John Flaxman submitted a bill to Josiah Wedgewood for “Molding and Making a cast” from a Medal of produced in Jasperware was on the 19th of April in 1777. It appeared in the Wedgewood catalogue of 1779.”そして、この作品は裏側に” Wedgewood & Bentley”と刻印(Stamped signature on the back)があり。Bentley氏はWedgewoodと1769~1780年までのビジネスパートナーだったとの事。
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隣に飾ってあったミニチュアが英国俳優ベネディクトカンバーバッチに似ている英国の有名人?と思ったのですが、実際はCharles Hubert Millevoyeというフランス19世紀初めの詩人。ハイドコレクションカタログによると、このミニチュアは18世紀のロココ作風に関連性がある一方で、ネオクラシック(上記ウエッジウッドで説明)作風が顕著。そしてウィキの英語版によるとこのフランス詩人はホーマーのイリエッド(Iliad)日本語風にはホメーロスのイーリアス(オッデセイア)の翻訳をされている事でも有名なようで、アメリカで学生時代、この英訳されている神話を読み続ける日々に苦い思い出のある自分としては、ギリシャ語からフランス語に翻訳したこの詩人への尊敬と興味が増大しました。ミニチュアの作成者はPierre Paul Prudhon(ピエールポールプリュードン)という比較的有名なフランスの肖像画家。
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by Upstate11 | 2014-10-18 22:15 | Bo peep美術手帖 | Comments(0)

NY Upstateの小さな美術館 The Hyde Collection(ザハイドコレクション)

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アドランダック自然州立公園はアメリカ国内で一番大きな公立公園である事は忘れられがちですが、ヨセミテやグランドキャニオン他(ヤェローマウンテン等ナド)の大きな公園を総合した面積を持つと聞けば、どれだけ広い場所か想像がつくと思います。アドランダック訪問回数が少なく広大すぎる為、地理的にも把握できていない場所が多いのですが、そんな雄大な自然広がるアドランダック地域の小さな街Glens Falls(グレンフォールズ)に(The)ハイドコレクションという美術館があります。
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小さな美術館ですが、邸宅が美術館となったその雰囲気が好きな事、ドイツ生まれのキューレターWilhelm Valentiner(メトロポリタン美術館キューレターを経て、デトロイト美術館ディレクターとなり、大好きなFlemish画家ブルーゲルPeter Bruegel“日本語的にはピーテル・ブリューゲル、英語的にはピーターブルーゲル、ダッチ的にはピタ(ル)ブリュフォ?”のいわくつきWedding danceを見つけ出した、レンブラント、オランダ絵画専門家としても名高い)が中心で収集された事も興味深い美術館です。自分にとってアメリカ最初の美術館はボストン、イザベルスチュアート美術館で、大変印象深く、ハイドコレクションもその影響を受けています。
Wedding danceパブリックドメイン
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訪問の際、ジョージアオキーフ展も併設で、好きな画家ではない為作品鑑賞機会を作った事がなく、美術館訪問で機会を持てた事幸運でした。田舎の美術館で混雑を予想していませんでしたが、予想以上の混み具合。駐車場所を見つける事、手間取りました。
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2014年現在、公式に認められているレオナルドダヴィンチの作品は、北米内でワシントンDCナショナルギャラリーのみと認識していますが、いわくつきモナリザスケッチを所有している事でも知られたハイドコレクション。↑(写真はWikiより既にパブリックドメイン)最近、マサチューセッツクラーク美術館(大学)のレンブラントが本物か否かで論争があったようですが、古い時代で記録が希薄な上、有名画伯のお弟子さん達が描いた絵等も沢山あり、”いわくつき”が持ち出される事も多々ある美術の世界。映画アメリカンハッスルのようですが、偽物か本物かを見極める難しさは未来永劫と憶測します。
↓Clark美術館のレンブラント(こちらより)
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新館の美術館よりも旧館がコートヤードもあり、美術品がさりげなく飾られているそれぞれの部屋を鑑賞するのが楽しい一時。新館は写真撮影禁止ですが、旧館はフラッシュなしであれば撮影は許可されていました。訪問した際、入館料は12ドルだったように記憶していたのですが、ホームページに8ドルとなっているので、記憶違いか、新館で特別展示がある場合は金額変更になる可能性があるのかもしれません。

作品の詳細1へ
The Hyde collection
161 Warren St, Glens Falls, NY 12801
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by Upstate11 | 2014-10-17 23:56 | Upstate NY | Comments(0)

メトロポリタン美術館のトーマスベントン展Thomas Benton

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↑はワシントンDCのポートレート美術館にて自画像
こちらで生活するまではトーマスベントンという画家の名を聞いた事もなく、トゥルーマン図書館(元アメリカ大統領)を訪問した際の図書館壁画が圧巻で、その壁画担当者がThomas Benton氏という事で名前を知りました。
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↑の写真はメトロポリタン美術館ホームページより
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↑はトゥルーマン図書館の壁画
氏の作品はアメリカ民族性、土臭さを主張しながらも洗練された都会風タッチと美しい色使い、力強さと雄大さを絵画から強く感じ、好きなアメリカ画家です。ミッドウエスト出身で、ニューヨークの美術館等で大きくとりあげられる機会が少なかったように思いますが(もしかして私が知らなかっただけかも?)、今回9月末より来春までメトロポリタン美術館で展示が行われる事、嬉しく思います。
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↑こちらの作品(Achelous and HerculesワシントンDC)は有名で、すばらしい作品。
夫から聞いたのですが、ジャクソンポーラック(Jackson Pollock)もベントンから影響をうけた画家だったとの事。作風は随分ちがうように思いますが、初期のポーラックはベントンの画風に影響をうけたようです。私もまだ足を運んでいないベントン展ですが、混雑する前にすばらしい作品を目にできる事を楽しみに。

Thomas Hart Benton's America Today Mural Rediscovered
September 30, 2014–April 19, 2015
Gallery 746
2014年9月30日~2015年4月19日
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by Upstate11 | 2014-10-07 23:55 | 時々よそへ(NY CITY) | Comments(0)